技術紹介TECHNOLOGY

コンクリート構造物の電気防食工法 (エルガード工法)

概要

コンクリート構造物に対する電気防食は、部材の表面に陽極を設置し、コンクート内部の鉄筋に防食電流を供給することによって、鋼材の腐食反応を停止させる工法です。
電気防食工法は、鉄筋の腐食反応を直接的に制御する最も信頼性の高い工法であり、耐久性に富む陽極材を用いることで、ライフサイクルコストの低減を図ることができます。

 
電気防食工法の原理

電気防食工法(チタンリボンメッシュ陽極:RMV)の概要例

特徴

  1. 信頼性:腐食反応を電気化学的にコントロールするため、腐食による再劣化はありません。
  2. 省力化:塩分の在る環境でも防食可能なため、余分なハツリ作業が大幅に低減できます。
  3. LCC低減:陽極材は耐久性に優れているため、長期に亘って防食電流が供給でき、供用中に再補修の必要が無く、従来の補修工法に比べてライフサイクルコストを低減できます。
  4. 維持管理:防食効果の確認が定量的に行え、施工後の維持管理が容易になります。

実績

  • 淀川大堰補修第二期他工事【国土交通省】
  • 平成21年度大井食品ふ頭桟橋補修工事【東京都】
  • 平成22年度大井埠頭桟橋補修工事【東京港埠頭㈱】
  • 平成23年度中央防波堤内側ばら物ふ頭桟橋補修工事【東京都】 他 実績多数

工法協会・工業所有権

関連資料

  • 土木学会:コンクリートライブラリー107電気化学的防食工法 設計施工指針(案),2001.11.
  • 沿岸技術研究センター:港湾の施設の維持管理技術マニュアル(改訂版),2018.7.

他 協会関係者等から論文多数あり