技術紹介TECHNOLOGY

3次元流れ拡散シミュレーション技術

3次元流れ拡散モデルを用いた濁りの影響評価技術

概要

埋立や浚渫工事中には、土砂の投入や掘削により、濁りが発生します。特に、周辺水域の利用状況によっては、濁りの影響が大きな問題となる場合があります。このような場合には、濁りが工事区域外の水域へ影響を与えないようにするために、水質監視が行われています。この時に重要となるのが、最適な濁り拡散防止対策および水質監視点の配置と管理基準値の設定です。
当社では、3次元流れ拡散モデルを用いて流れと濁りの拡散シミュレーションを実施できるシステムを保有しております。これを利用して、汚濁防止膜の平面配置や汚濁防止枠のカーテン長の設定を最適化することができます。また、水質監視点の最適な配置と監視基準値の設定を行って、水質監視機能を強化することができます。

計算条件の設定
(水深と汚濁防止膜および各監視点の配置)

特徴

  1. 潮流の計算
    施工地域毎に適切な潮位を与えることで、潮流の予測計算ができます。
    下図は、防波堤のある港湾における潮流の計算結果です。

  2. 濁りの拡散計算
    潮流の計算結果を用いて、濁りの発生点(施工場所)からの濁りの拡散状況を予測することができます。下図は、汚濁防止膜の効果を検討した計算結果です。

実績

  • 田子の浦港底質(ダイオキシン類)浄化対策事業
  • 那覇港(泊ふ頭地区)岸壁(-9.0m)(耐震)外1件地盤改良工事

関連資料

  • 国土交通省港湾局 港湾工事における濁り影響予測の手引き 2004年
  • 若築建設(株) 土木技術年報 2007年 Vol.16