技術紹介TECHNOLOGY

水中遠隔玉外し装置

【特徴】

この装置は、ラッチロック式フックのロックを遠隔操作で解除するアクチュエーターを装着したものです。コンクリートブロックなどの吊荷を水中に据付けた後、遠隔で玉外しできます。潜水士による玉外しがないため、水中作業の安全性と生産性の向上に寄与します。      



ブロックなどの水中構造物据付け作業において、バネ式の外れ止めが付いた一般的なフックを使った場合、所定の位置ではないところに着底してしまうと、玉掛ワイヤがフックから外れることがあるため※、玉掛け作業からやり直さなければならないこともあります。玉掛作業は手指を挟まれる可能性があるため、注意が必要な作業です。(※玉掛けワイヤが緩み外れ止めの上から掛かり、玉掛けワイヤがフックから外れてしまうため)

本装置は、フックにラッチロック式を採用しています。ラッチロック式は一度荷重がかかると外れ止めにロックが掛かります。そのため吊荷が着底して荷重が抜けても、玉掛ワイヤが不用意に外れることがなく、据付けのやり直しが可能です。また、ロックの解除は人の手ではなく遠隔操作で行うため、潜水士が吊荷に必要以上に近づく必要がなく、安全性が向上します。   

【運用】

本装置を吊荷回転制御装置「水中ジャイロ」に装着し、さらにICT技術として普及している「水中可視化技術」や「水中位置測位技術」と併用すれば、厳しい労働環境や少子高齢化の影響で担い手不足が懸念されている潜水士の作業を減らす、またはなくすことができます。水中構造物の据付作業における安全性、生産性の向上に大きく貢献できる技術です。

【関連】

特許登録(特許第6765242号)

NETIS登録(KTK-220002-A)